産後ケアを計画利用と急な利用に分ける、Jicca Nakanoが半年の実証から事業化
株式会社WithMidwife
自宅で採取した検体を郵送し、ラクトバチルス乳酸菌の割合と生活習慣への助言を返す。医療機関中心だった検査を1万2,980円でEC販売し、明治の見える化サービスを女性の健康へ広げる。
発表企業:株式会社Wellnize
妊娠を考えている女性や膣内環境を把握したい女性
新規事業
検査へのアクセスを広げる価値と、測定結果から妊娠可能性を断定できない限界を分けて整理した。再検査率、医療相談への接続、利用者理解が重要になる。
Wellnizeと明治は2026年9月1日、在宅郵送型の膣内フローラ検査「マイラクト」を明治公式ECサイトで発売した。利用者が自宅で膣内分泌物を採取して郵送すると、膣内フローラに占めるラクトバチルス乳酸菌の割合を測定する。Web上の生活習慣アンケートと合わせ、生活習慣改善を含む結果レポートを返す。価格は税込1万2,980円で送料を含む。
ラクトバチルスの検査は不妊治療の現場で子宮内環境を調べる目的に使われてきた。マイラクトは妊娠を考える女性が日常の段階で膣内環境を知る入口を作る。明治にとっては、唾液による免疫チェック、便による腸内細菌の可視化に続く「見える化」サービスの第三弾であり、食品会社の乳酸菌知見とEC上の検査事業を接続する新規事業でもある。
発表では、ラクトバチルスが膣内を酸性に保ち、病原体の繁殖を抑える役割や、不妊・流産・早産との関連を調べる研究が紹介されている。体外受精実施者を対象とした研究では、子宮内フローラのラクトバチルス割合が90%以上の群で妊娠率が高かったとの報告も引用する。しかし、これは個人の検査結果だけから妊娠率や将来の妊娠を予測できることを意味しない。
利用者が割合の高低を診断と受け取り、自己判断で治療や商品購入へ進まないよう、検査で分かる範囲と分からない範囲を明確にする必要がある。異常や症状がある場合に医療機関へ相談する目安、再検査の適切な間隔、生活習慣の助言にどの程度の科学的根拠があるかも重要だ。在宅化でアクセスを広げるほど、結果説明の品質がサービスの安全性を左右する。
マイラクトは、明治の実験的EC「ミラマル」で事前にコンセプト検証を行い、その結果を踏まえてサービス化した。検査キットの販売だけなら収益は利用回数に依存する。結果に応じた情報提供や医療相談への適切な接続を整え、利用者が納得して再検査する理由を作れるかが継続事業の鍵になる。明治の食品・ヘルスケア商品と結び付ける場合は、検査結果を販売促進に使う範囲の透明性も求められる。
今後追いたいのは販売件数、検体不備率、結果返却までの日数、再検査率、医療相談につながった割合、利用者が結果を正しく理解できたかという指標だ。フェムケア市場の大きさだけでは、個別サービスの価値は測れない。自宅で知る機会を増やしながら、不安を過度にあおらず、必要な支援へつなげられるかがマイラクトの評価軸になる。