Vibe Codingを社内システムへ、feeedが認証と安全性を引き受ける「VibeBase」

AIで作ったアプリを企業利用へ移す際に不足しやすい認証、テナント分離、セキュリティ確認、AI利用料管理をAPI化する。専任エンジニアの伴走を組み合わせ、試作品と本番運用の間を埋める。

発表企業:feeed株式会社

対象

AIコーディングで業務アプリや新サービスを内製したいが、認証・セキュリティ・運用の専門人材が不足する企業

種別

新規事業

注目する理由

コード生成そのものではなく、公開後に必要な非機能要件を商品化した点に注目した。導入速度と事故率、支援工数を含む採算性が重要になる。

速く作った後に残る仕事を引き受ける

feeedは2026年9月1日、企業向けVibe Coding支援サービス「feeed VibeBase」を提供開始した。AIへの指示で作ったサービスを企業で使う際に必要となる認証、セキュリティ、生成AI利用料の管理をまとめて提供する。ログイン、権限判定、トークンの失効、利用企業ごとのデータ分離をAPIから呼び出せるようにし、アプリごとの実装を減らす。

Vibe Codingは画面や業務ロジックの試作を速める一方、本番運用に必要な非機能要件までは自動的に満たさない。動作するコードができても、別企業のデータが見えないか、退職者の権限を止められるか、AI APIの費用が予算を超えないかを確認する必要がある。VibeBaseは、この試作品と企業システムの間に残る工程を事業機会として選んだ。

基盤と人の伴走を一つにする

サービスは共通基盤を渡すだけでなく、企業ごとに専任エンジニアを置く。組み込み設計、既存コードの確認、公開後の改善まで同じ担当へ相談できるという。AIが生成したコードについて、人とAIの両方で脆弱性やテナント間のデータ漏えいを検査し、単発と定期確認の双方に対応する。内製化したいが運用経験が少ない企業には導入の安心材料になる。

ただし、伴走比率が高いほど顧客ごとの工数が増え、純粋なSaaSより拡大が難しくなる。共通化できる認証・監視と、個別対応が必要なコード修正をどこで分けるかが採算を決める。発表では料金、対応する開発環境、サービス水準、事故時の責任分界が公表されていないため、利用企業は自社で実装する場合との総費用を比較しにくい。

本番到達率が価値を示す

競合は認証サービス、クラウド基盤、セキュリティ診断会社、システム開発会社にまたがる。VibeBaseが差を作るには、それらを個別に契約するより短期間で安全な本番環境へ進める必要がある。AI開発を前提に、生成コードの変化へ継続対応し、AI利用料まで同じ画面で管理できることが実務上の優位になり得る。

追跡すべき指標は、支援した試作品のうち本番公開へ到達した割合、契約から公開までの日数、検出・修正した脆弱性、顧客1社当たりの支援工数、継続利用率だ。認証基盤そのものの可用性やセキュリティ事故も重要になる。Vibe Codingの流行に乗るだけでなく、企業が短命な試作品を継続運用できる資産へ変えられるかで評価したい。

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