ケアマネの事務をAIで減らす、八神製作所が次世代型事業所を名古屋で稼働
東海テレビ放送
宅食、家事、外出などを「ケアレコード」経由で案内。利用者の生活支援と、ケアマネジャーの見えない調整業務の削減を同時に狙う。
発表企業:ヒューマン
ヒューマンライフケアのデイサービス利用者、その家族、担当ケアマネジャー
新規事業
既存のデイサービス接点と家族向けオンラインサービスを、介護保険外サービスの流通窓口へ広げる構造を評価した。
ヒューマンライフケアは2026年9月1日、デイサービス利用者と家族、担当ケアマネジャーを対象に「暮らしサポート」を始めた。食事、外出、理美容、見守り、家事など、介護保険だけではカバーしきれない困りごとについて、専門事業者との橋渡しを行う。第1弾として、シニアライフクリエイトの宅食「健康直球便」と、日本介護システムの生活支援サービスを案内する。
窓口には、利用当日の写真や動画、バイタルなどを家族と共有する既存のオンラインサービス「ケアレコード」を使う。新しいアプリを単独で配布するのではなく、デイサービスと家族がすでに持つ接点へ生活支援の案内を追加する設計だ。利用者の状態を継続的に把握する事業者が入口になることで、一般的な比較サイトより相談のきっかけを作りやすい。
在宅生活には買い物や通院、食事の準備など制度外の支援が欠かせない場合がある。適切なサービスが見つからなければ、家族が担うか、ケアマネジャーが本来の給付管理やケアプラン作成を超えて調整する。発表では、こうした支援が必要な利用者へのケアマネジャーの対応時間が1人当たり月342分に及ぶという外部調査を背景に挙げる。
暮らしサポートが単なる広告枠ではなく、相談内容の整理、事業者の選定、利用後の確認まで担えば、調整負担を減らす可能性がある。一方、紹介先で事故や品質問題が起きた際の責任分担、個人情報を共有する範囲、家族と本人の同意を明確にしなければならない。支援を必要とする人ほどデジタル操作が難しい可能性もあり、施設職員による対面補助が重要になる。
発表では利用料金、紹介手数料の有無、対象となるデイサービス拠点、提携事業者の選定基準が示されていない。収益が紹介料中心なら、利用者に必要なサービスより成約しやすいサービスが優先されない仕組みが必要だ。地域によって利用できる事業者が異なるため、全国の拠点で同じ価値を提供できるとも限らない。
追うべき指標は、相談から利用開始までの時間、継続利用率、家族とケアマネジャーの調整時間の変化、苦情や事故、地域ごとの提携事業者数だ。宅食と生活支援から始め、移動、見守り、住まいなどへ広がるほど、利用者ごとの必要性を見極める役割が重くなる。制度の外側を事業として支えつつ、支払い能力によって生活の選択肢が分断されないかも見ていきたい。