専門書だけを根拠に回答、丸善リサーチが会計・税務AI検索を追加
株式会社丸善リサーチサービス
生成AIの速さと、広告に必要な製品形状の正確さを工程で分ける。AIカンプから環境光、CG合成までをつなぎ、撮影前提の制作を変える。
発表企業:株式会社アマナ
商品形状とブランド表現を正確に保ちながら、広告制作の検討と承認を速めたいメーカーやマーケティング部門
新サービス
生成AIだけでは保証しにくい商品形状を3DCGへ置き換え、AI生成した360度環境光で背景と統合する制作工程の新規性を評価した。
アマナとグループ会社のカディンチェは、生成AIと高精度3DCGを組み合わせる商品ビジュアル制作サービス「P.A.R.」を開始した。最初に簡易CGと自然言語の指示から複数のAIカンプを作り、構図、カメラ位置、背景、光を関係者で選ぶ。方向性が決まった後、画像内の商品を正確な3DCGへ置き換え、広告やWebで使う完成素材へ仕上げる。
生成AIだけで商品画像を作ると、ロゴ、ボタン、曲面、部品数などが実物と変わることがある。逆に、最初から高精度CGを作り込むと、案を捨てるたびに工数がかかる。P.A.R.は、表現の探索は生成AI、事実として正しく見せる部分は3DCGという役割分担を工程にした点に新規性がある。完成後の修正ではなく、企画初期の承認から同じ見え方を共有する狙いだ。
特徴の一つが、AIで生成した360度の環境光データを3DCG空間の光源として使う「AI-HDRIライティング」で、関連技術を特許出願中としている。背景画像に合う方向、色、強さの光をCG商品へ当て、合成時の違和感を減らす。従来必要だったロケーション探しや、現地での環境光データ取得を省ければ、実在しない空間や撮影が難しい場所にも商品を置ける。
ただしAI背景の著作権、学習元、既存作品との類似、ブランドの禁止表現は別に確認が必要だ。商品CGが正しくても、背景の看板や建築、人物、文化表現に問題があれば広告には使えない。どの生成モデルを使い、顧客データを学習へ回さないか、修正履歴と最終承認をどう保存するかが法人利用の条件になる。AIを使った部分と人が保証する部分の境界も契約で明確にする必要がある。
アマナは年間1万件規模の制作知見を持ち、カディンチェはXRとAIの開発を担う。既存の撮影・CG顧客へ新工程を提案できるため、生成ツール単体の販売より導入障壁は低い。一方、商品ごとに正確な3Dモデルがなければ新規作成が必要で、形状の複雑さや素材表現によって費用と納期が変わる。発表では価格、標準納期、従来撮影との比較は示されていない。
追うべきは生成した案の数ではなく、初回提案から方向決定までの日数、承認後の大幅修正率、3Dモデル作成費、撮影を代替した割合、再利用した商品モデル数、最終素材1点当たりの総費用である。商品発売前でもビジュアルを作れるなら、開発と販促を並行できる。速いAI案が検討を増やして意思決定を遅らせないよう、比較案の絞り方までサービス化できるかが価値を左右する。