海外生活者の買い物から保管まで同行、ネオマーケティングが行動調査

自宅訪問だけでなく通勤、外食、店内回遊へ同行し、商品を知ってから使い続けるまでを時系列化する。発言では拾えない生活上の制約を商品開発へ戻す。

発表企業:ネオマーケティング

対象

東南アジアなど海外市場向けの商品、販売経路、コミュニケーションを開発するメーカーやサービス企業

種別

新サービス

注目する理由

自宅・店頭・移動を別々に調べず、一人の生活導線として認知、選択、購入、保管、使用を接続する海外調査手法を評価した。

店頭と自宅を一人の時間軸でつなぐ

ネオマーケティングは、海外生活者の日常へ同行する調査サービス「海外RLT」を始めた。調査員が自宅を訪ねるだけでなく、買い物、移動、外食、通勤、調理、食事を観察し、商品を認知してから比較、購入、保管、使用、廃棄するまでを時系列で記録する。結果は生活導線マップ、行動タイムライン、ブランド接点の一覧として企業へ提供する。

従来のアンケートやインタビューでは、本人が覚えている理由や説明しやすい行動に回答が偏る。店頭観察だけでは、買った商品が自宅の収納に入るか、家族と共用されるか、別用途へ転用されるかまで分からない。海外RLTは同じ人の自宅内外を横断し、発言と実際の選択、生活上の工夫、代替行動を結び付ける点に手法上の差がある。

少人数の深さを市場全体と混同しない

標準的な案件は1か国5~10人程度で、企画、翻訳、対象者募集、現地調査、分析、報告まで4~8週間を見込む。食品、飲料、日用品、化粧品、家電、住宅設備、自動車、小売、外食などを想定し、東南アジアを中心にアジア・欧米へ対応する。少人数を長く観察するため、未知の課題を見つける用途には向くが、何割の消費者が同じ行動を取るかは測れない。

対象者が調査員の前で普段と違う商品を選ぶ観察者効果も避けられない。現地語の微妙な意味、家族内の力関係、宗教・文化上の禁忌を日本側の分析者が誤読する可能性もある。発見した仮説は別の定量調査や販売データで確かめ、現地パートナーの解釈と突き合わせる必要がある。5人の印象を『その国の生活者』として商品仕様へ反映しない設計が重要だ。

生活への立ち入りと事業成果を両立する

冷蔵庫、洗面所、ランドリー、通勤経路、EC利用まで観察すると、映像やメモには同居家族、住所、健康、所得を推測できる情報が含まれる。撮影範囲、同行を止められる場面、家族の同意、匿名化、国外へのデータ移転、保存期間を国ごとの法令に合わせる必要がある。調査の深さは価値であると同時に、プライバシー事故の影響も大きくする。

追うべき指標は調査人数や撮影時間ではなく、観察で新たに見つかった仮説数、その後の商品仕様・包装・販路変更へ採用された割合、定量調査で再現した割合、発売後の販売や継続使用への寄与である。同社は訪日外国人、海外店頭、自宅訪問の既存3サービスも持つ。複数調査を組み合わせて日本での反応と現地生活を比較できれば、単発の報告書ではなく、海外進出の意思決定を継続支援する事業へ発展できる。

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