代理店を替えずに施策を前へ、日本プロジェクトソリューションズがマーケティングPMO開始
日本プロジェクトソリューションズ株式会社 / JPS
検収まで報酬を留保し、媒介者交付特例で適格請求書も発行。既に出会った事業者の直接取引を手数料8.6%で支える。
発表企業:株式会社ナカホームズ
2026年9月1日 利用料:取引額の8.6%(税抜、出品者負担)/購入者負担なし
事業者間(BtoB)の役務取引(出品者は招待制・審査制、適格請求書発行事業者が対象) 決済手段:クレジットカード、銀行振込 URL: https://nakatsugi.co.jp/ 運営:株式会社ナカホームズ 出典 内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果」(2020年) 株式会社マイナビ「フリーランスの意識・就業実態調査2024年版」(2024年)
新規事業
既に出会った事業者の直接取引を主対象に、決済保全と税務書類を提供する事業設計を評価した。
ナカホームズは、事業者間の役務取引を管理するプラットフォーム「ナカツギ」を2026年9月1日に始める。既に接点と信頼関係がある事業者が直接取引へ移る場面を主な対象とし、見積、契約、決済、検収、請求書発行を一つの画面にまとめる。対象はBtoB取引で、出品者は招待・審査制かつ適格請求書発行事業者に限る。
既存のマーケットプレイスを離れると、集客手数料は減らせる一方、前払いを頼む交渉、未払いの回収、帳票作成を当事者が担うことになる。ナカツギはこの移行部分だけを商品化した。利用者を囲い込んで取引機会を供給するモデルではなく、取引管理と代金保全を独立したサービスとして売る点が事業上の特徴だ。
買い手は役務の着手前に支払い、出品者への報酬移転は買い手の検収後に行う。出品者は未払いリスクを抑え、買い手は成果を確認するまで資金が渡らない状態をつくれる。決済と資金移動は決済事業者が担い、ナカツギ自身は代金を保有しないとしている。クレジットカードと銀行振込に対応する。
ただし、前払いだけで役務取引の紛争が消えるわけではない。納品条件が曖昧な案件、修正回数、途中解約、買い手が検収しない場合、成果物の権利帰属などをどう扱うかが運用品質を左右する。不正利用やチャージバックへの対応、決済事業者が扱える業種・金額の範囲も、利用拡大時に確認すべき条件になる。
見積書、請書、適格請求書、精算書を画面上で作成し、適格請求書は消費税法上の媒介者交付特例を用いてナカツギの名義と登録番号で発行する。発表によれば、取引相手には出品者の屋号以外を開示せずに取引できる。個人事業主にとって住所や氏名の開示範囲を抑えられることは、決済保全とは別の導入理由になり得る。
一方、非開示性と取引相手の確認を両立させる必要がある。運営側の本人確認、反社会的勢力の排除、苦情処理、税務書類の保存、買い手が業務遂行者を確認すべき案件への対応が欠かせない。招待・審査制は初期の事故を抑えやすいが、審査コストが増えるため、利用者拡大とのバランスが課題になる。
料金は取引額の8.6%税抜で出品者が負担し、購入者は無料である。発表は、月100万円を受注する場合、既存マーケットプレイスとの差額を年約161万円と試算する。ただし比較対象の手数料には集客機能も含まれる。既に顧客を持つ出品者が、決済と事務の対価として8.6%を払い続けるかが収益性の核心となる。
追うべき指標は登録者数より、見積から支払いまで完了した取引額、継続利用率、平均取引単価、検収までの日数、紛争・返金率である。決済原価と審査・問い合わせ対応費を差し引いた粗利も重要だ。不動産業の外注から生まれた仕組みが、制作、調査、コンサルティングなど検収条件の異なる役務へ広がるかで、市場の大きさが決まる。