精密ばねメーカーが妊娠記録アプリへ、布施精密発條が「Fuse Studio」を始動
布施精密発條株式会社
平面部品から円筒・円錐容器までUVインクで加飾し、小ロットや個別仕様を受ける。800万円前後の設備投資を、段取り削減で回収できるか。
発表企業:ローランド ディー.ジー.株式会社
電子部品、自動車部品、化粧品容器、飲料ボトル、グッズなどを小ロット多品種で加飾する製造業・印刷会社
新製品
製版を省き、平面・厚物と円筒・円錐形状へ同じUVインク体系で直接印刷することで、産業加飾の小ロット多品種化を狙う製品構成を評価した。
ローランド ディー.ジー.は、立体物へ直接フルカラー印刷するVersaObjectシリーズの3機種を発売する。IO-300はB2相当の作業範囲で厚さ204mm、重さ20kgまでの材料を扱う。RC-300とRC-300cは直径45~127mm、長さ30~355mm、傾斜10度までの円筒・円錐形状を回転させ、継ぎ目なく印刷する。
従来のスクリーン印刷やパッド印刷は大量生産に向くが、色やデザインごとに版と段取りが必要になる。DTO印刷はデータを変えて直接出力するため、操作パネル、銘板、電子部品、自動車部品、玩具、化粧品容器、水筒、ボトルの少量生産や個別名入れに対応しやすい。平面機と円筒機を同時にそろえ、産業部品から消費財まで同じ直接加飾の考え方で覆う製品構成になっている。
3機種は耐擦過性、耐候性、耐溶剤性を持つとするUVインクEUV-Hを使う。CMYKと白に加え、厚盛りや質感を作るグロス、インクが付きにくい素材向けのプライマーを用意する。ポリカーボネート、ABS、アクリル、PVC、PETなどの樹脂だけでなく、ガラス、アルミ、ステンレス、木材へ対応する。RC-300cは透明素材にも印刷できる。
ただし『対応』はすべての製品用途で耐久性を保証する意味ではない。自動車部品、食器周辺、化粧品容器では摩耗、薬品、洗浄、温度、接触安全など個別の基準がある。素材ごとの前処理、密着試験、乾燥後の変色、不良率を顧客が確認する必要がある。プライマーや白インクを重ねるほど印刷時間と消耗品費が増えるため、表現力と1個当たり原価の関係も重要になる。
税別価格はIO-300が798万円、RC-300が700万円、透明対応のRC-300cが750万円で、運送・設置費は別途必要だ。IO-300は新ヘッドと吐出制御により毎時3.2平方メートル、最大1800dpiを掲げる。RCシリーズは最大1200dpiで、3kgまでの対象物を扱う。消耗品インクはIO用が750mlで1万7700円、RC用が1Lで2万1000円となる。
導入判断では印刷速度より、版代と段取り時間を何件分削減できるかが重要だ。追うべきは注文当たりロット数、デザイン切替時間、稼働率、インク・前処理を含む原価、不良率、従来外注から内製へ移した金額、設備投資回収月数である。大量の同一品は従来印刷を残し、短納期・多品種だけDTOへ流すハイブリッド運用が現実的だ。個別化への追加料金を顧客が払う市場を作れるかが、柔軟性を収益へ変える条件になる。