求職者AIと採用AIが「0次面接」、ライトアップが成果報酬型紹介
(株)ライトアップ(証券コード:6580)
募集要項だけでなく仕事の流れ、受入体制、定着支援をサイトに載せ、本人と支援機関が職場を判断する。応募数よりミスマッチ削減を狙う。
発表企業:アイレック株式会社
精神・発達障がい者の採用と定着に取り組む企業、就職先を探す本人、企業を紹介・定着支援する就労支援機関
新サービス
企業向け採用広報と精神・発達障がい者の専門支援を接続し、本人だけでなく就労支援機関を情報利用者に含める三者モデルを評価した。
採用サイトサービスiRecを運営するアイレックと、精神・発達障がい者支援のIVOOは、障がい者採用に特化した共同サービスを始める。企業の採用サイトへ、仕事内容、必要な配慮、職場環境、一日の流れ、社員の声、教育、面談、支援機関との連携を掲載し、本人と支援機関が応募前に働く場を判断できるようにする。
障がい者採用では人材紹介や支援機関が候補者をつなぐ一方、職場実習を受け入れる企業は限られる。募集要項だけで入社すると、音や光、指示方法、休憩、通院、相談相手など日々の条件が合わないことがある。今回のモデルは採用サイトを応募集めの広告ではなく、受入体制を事前に説明する共通資料として本人・企業・支援機関の三者へ開く点に差がある。
IVOOは採用設計、障がい特性に合う業務の切り出し、採用アウトソーシング、定着面談、掲載内容の監修、インタビューを担う。アイレックはサイトの企画、制作、CMS、求人サイト連携、公開後の改善を担う。iRecは既に1000社超へ導入されており、既存の採用基盤へ障がい者雇用の専門工程を追加する。
ただし配慮事項を詳しく書けば自動的に採用が改善するわけではない。『柔軟に対応』のような抽象表現では判断材料にならず、特定の障がい像を固定的に描けば別の人を排除する。現場で実施できる配慮だけを、本人の個別性を前提に記載し、制度や担当者が変わった際に更新する必要がある。良く見せる採用広報と、現実を正確に伝える支援の間で、専門家が修正を止められる体制が重要だ。
両社は今後、現状診断、母集団形成、面接、受入体制、研修、定着支援まで広げる。サイトを入口に継続支援へつなげれば、単発制作より長期収益を作れる。一方、企業が法定雇用率の達成だけを目的に契約し、採用後の配置や評価制度を変えなければ、情報発信と実態の差がむしろ離職を増やす。支援機関からの指摘を企業の改善へ戻す仕組みが必要になる。
追うべき指標は閲覧数や応募数ではなく、支援機関からの紹介率、応募前の辞退理由、採用後6カ月・1年の定着率、本人が申告した配慮と実施の一致、面談で解決した課題、現場管理者の負担、離職理由である。本人の障がい情報は特に機微性が高いため、サイト閲覧データや応募情報を支援機関・企業間で共有する同意範囲も明確にすべきだ。採用と定着を同じ契約成果として扱えるかがモデルの実効性を決める。