プラント設計後の手入力をなくす、Arentが施工データ連携「ASPO」を正式提供
3Dモデルから配管サポート材の製作図やスプール図を生成し、溶接進捗までつなぐ。設計はデジタルでも施工準備で途切れていたデータを通す。
BY 株式会社Arent
AutoCAD Plant 3Dを使い、製作図やスプール図を手作業で作成するプラント設計・施工会社
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単一作業の自動化ではなく、設計モデルから工場製作、現場施工まで同じ情報を引き継ぐ点に注目した。導入効果は自社調べであり、実案件での作図時間と手戻り削減を確認する必要がある。
設計モデルから製作図を生成
株式会社Arentは、プラント設計・施工向けアドインシリーズ「ASPO」の正式版を提供開始した。配管サポート材製作図を作る「ASPO Support Fab」と、スプール図作成を支援する「ASPO Spool Manager」で構成する。
2026年4月末から一部企業へβ版を提供し、対応するサポート材、図面表現、エラーチェック、Autodesk Formaとの連携などを改善した。利用にはAutoCAD Plant 3Dが必要となる。
施工準備で途切れるデータをつなぐ
プラント建設では詳細設計まで3D化されても、その後の製作・施工準備で汎用CADやExcelへ情報を手入力する工程が残る。ASPOはモデル情報を製作図、スプール番号、溶接番号、材料表へ引き継ぐ。
設計変更時もモデルと図面を同期し、工場製作と現場施工の区分、溶接進捗を同じ情報から管理する。工程ごとに別ファイルを作るのではなく、信頼できる一つのデータ源を目指す。
作図30分を5分へ
Arentによると、配管サポート材の製作図は従来1枚約30分だった作業を約5分に短縮できる。1000枚規模の中小プロジェクトでは約125万円の削減を見込む。いずれも同社調べの参考値だ。
スプール図では、ルールに基づく分割案、自動採番、溶接マーカー、BOM、整合性チェックを提供する。設計者の判断を残しながら、反復的な作図と番号管理を自動化する。
LAUNCH TRACEの視点
建設DXは設計ツール単体では完結しない。デジタル情報が製作・施工へ渡る境界で紙やExcelに戻れば、転記と確認が残る。ASPOは、その境界に製品を置くことで既存CADの価値を現場まで延ばす。
正式版の評価では、作図速度だけでなく、設計変更後の修正時間、現場で発見される不整合、既存運用からの移行費用を見たい。利用企業数と価格体系も今後確認したい項目だ。